絶体絶命(37) 感想 11/20日掲載

我らがパラダイス307
絶体絶命(37)　11/20日掲載の感想です。
さすがチヅですね。
昔の人は礼儀正しい。
福田と竹山が各室の住人と名簿を照らし合わせ
て確認していく。

「804号室し空き室です」と言っても安心できない。

すべてを疑ぐってかからねばならない。

804号室は邦子の父か、さつき達が入っているかも
しれない。

人の気配がするのでノックしようとした時、車
イスが近づいてきた。

朝子が大きな声をあげた。

「お母さん!」
「どうして戻ってきたのよ。慎一」と。

チヅは全身の力を込めて立ち上がった。
その気配に福田と竹山もポカンと口を開けている。

チヅは二度ほど頭を下げて座った。

「田代朝子の母です。
この度は申し訳ありませんでした」という。

「なんかおかしいと思っていましたが、上の方の
ご好意で、従業員割引で入居させてもらっている
という娘の言葉を信じて、ずっと泥棒みたいな
事をしていたんですね」という。

朝子は、人の道を外れて母からこっぴどく
叱られると思う。

チヅは昔、助産婦をやっていた人だから、道
から外れた事は嫌いの、まっとうな考えの人
である。

がっくりするだろう。

又、自分もおかしいとは思っていても、深く
追求はせず、天国のようなところの環境に
甘んじてしまった、自分の責任も感じること
だろう。

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